ボタナ紀行

ハーブをめぐる冒険

 2023年1月23日(月)

 ニューヨーク

 曇り時々小雨

 

 

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何気なく日々使っていたハーブによってすごく

体調や気分が助けられているとわかって、

本格的にHerbolgy (薬草学)の勉強をしています。

 

ギリシャに20年住んだ後、今はニューヨークに

家族と住んで4年になります。

現在米国でハーブの第一人者である

マイケル・テラ、レズリー・テラ(ご夫婦)の学校

で学び、ますます薬草たちのパワーに魅せられて

います。

 

ギリシャではハーブが古代から使われておりギリ

シャ神話とハーブも関係が深くて、ハーブティー

を飲みながら古代ロマンに浸るのが趣味です(笑)

 

ブログ初めとしてギリシャの代表的なハーブであ

り私も大好きなオレガノについて書いてみます。

 

オレガノギリシャ料理には欠かせない代表的な

ハーブで、オレガノがない家庭というのは、

めったにないと思います。

 

羊かヤギのミルクから作られたフェタチーズ

上にかけたり魚や肉の風味ずけ、トマトソー

スを使った煮込み料理、バターと混ぜてスプレ

ッドにしたりと使い道も豊富です。

また振りかけておくと素材の酸化を防ぎます。

 

 

神話では美の女神アフロディーティがオレガノ

を海水から創造し、オリンポス山の山頂の庭で

栽培して、土地の民の幸せと喜びのシンボルにし

たとあります。

 

オレガノという名前は、ギリシャ語の

「os(山)」と「ganos(喜び)」に由来して

いて直訳すると「幸福の山」という意味です。

 

オレガノが地中海沿岸の丘陵地帯を覆い尽くし、

美しい香りと花で満たし幸福感を与えてくれる

というところから来ています。

 

現代においてもオレガノは喜びと幸せのシンボル

なんですよ。

 

また古代ギリシャ人は悪霊を追い払うために家

の周りにオレガノを植えていたそうです。

そのときからの習慣か、今でもネガティブな

エネルギーを追い払うという意味で、鉢植え

や庭にオレガノを植えていることが多いんで

すね。

 

そして古代ではオレガノのリースを頭にかぶり、

眠りにつくとサイキックな夢を見ることができ

ると言われていたそうです。

予知夢を見るために使われていたのでしょうか?

面白いですね。

 

現在でもギリシャ人の中にはオレガノは浄化作用が

あるので、枕元に置いて寝るとよい夢を見られる

と信じている人もいます。

 

住んでみて思うのですがギリシャでは今でも神話や

言い伝えによる意識的または無意識的な、ハーブへ

の特有な想いがあるようです。

 

古代ギリシャ人で医学の父、ヒポクラテス

「食を薬とし、薬を食とせよ」と言いました。

ヒポクラテスは切り傷への感染症を防ぐために

オレガノのオイルを塗ったり、腹痛に

も使ったそうです。またお茶は風邪、咳、喘息

の治療薬、ハーブを液体状して扁桃腺の治療

としても使われました。

 

今日、科学的なリサーチでヒポクラテスが言っ

オレガノの効能が実際にあることが分かって

おり、ヒポクラテスが正しいことを言っていたこ

とが証明されています。

 

特にギリシャで育ったオレガノには強力な抗

酸化作用があり、血圧を下げたり癌を癒すと言

われるcarvacrolとthymolという物質が高濃度

に含まれていると言われています。

 

 

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ニューヨークのギリシャ食材店で見つけた

ギリシャオレガノ